<コメント>
世界最終予選から北京五輪へ向かう為に用意されたチケットは4枚。その内の1枚を日本が掴み取った。オリンピック出場が当たり前と思われているだけに関係者は胸を撫で下ろした事だろう。
ただ、指揮官が「目標はメダルを獲得する事」と常々口にしているので(現実を直視出来ないのか、それともメディアの代弁者となっているのかは別として・・・)、敢えて厳しい言い方をするならば、敗者復活戦である今回の「世界最終予選」は、いわば世界に残れるか、それとも取り残されるかの瀬戸際の戦いであった。世界の舞台から取り残される事無くオリンピック出場を決めた一方で、その場に日本が存在していると言う現実とも向き合わなければならない。単純な言い方ではあるが、今回の予選を1位で突破しても、オリンピックに出場する12チームの中の9番目でしかないのである。圧倒的な勝ち方をすれば見方も変わるが、少なくとも勝って当然と言う雰囲気がチーム内にあるようには見えない。メダルを目指すチームならそれぐらいの気概でやらなければならないと思うのだが・・・。
もちろん勝負事はやってみなければ分からない。だが、ロシアやイタリアなど世界の強豪はまだ雲の上の存在と言わざるを得ないだろう。
先日、国際バレーボール連盟の会長であるアコスタ氏が退任を表明した。言わずと知れた親日派で多くの国際大会の日本開催に重要な役割を果たして来た。日本のバレーボールは必要以上にメディアから持ち上げられ、今に始まった話ではないがすっかり「ぬるま湯」体質になってしまった。
今後は世界に出て「熱湯」にさらされる場面が増える可能性がある。(長い目で見るとその方が日本のバレーにとって良いような気もするが・・・。)
「ぬるま湯」体質で迎えるオリンピックは、今回が最後になるかも知れない。北京の舞台で日本バレーの存在感を今一度示して欲しいものである。

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