【第44回有馬記念】
圧倒的な強さからマルゼンスキーの再来、と言われたグラスワンダー。しかし当時は外国産馬がクラシックレースに出る事は許されず、また4歳春に骨折を患い決して順風満帆と言う訳ではなかった。故障明けのレースで不甲斐ない負けが続き存在感が薄くなってしまったがしかし、有馬記念(第43回)で見事に復活した。
翌年の宝塚記念で同期のスペシャルウイークを下し、そして迎えた44回目の有馬記念。レースは、グラスワンダーとこのレースを最後に引退するスペシャルウィークとの一騎打ちとなり、ゴール前で差し切られたかに見えたが、鼻面が残っており再び同期のライバルを倒した、改めてその強さをしらしめた。特にスペシャルウイークの引退レースとなったこのレース。誰もがスペシャルウイークの勝利を信じて疑わなかった中で、鼻面で相手を蹴落としファンをため息を誘ったのは記憶に新しい。
ちなみにこのレースの3着だったのがこの後、古馬中長距離のGTレースを総ナメにし獲得賞金の世界記録を作ったテイエムオペラオーである。
有馬記念史上初の外国産馬による優勝、グランプリレース3連覇など今後破られないであろう記録と強烈な印象を残し6歳(現5歳)で引退した。引退後も種牡馬として活躍している。
◎第44回有馬記念レース結果
1着 グラスワンダー 牡5 的場均
2着 スペシャルウィーク 牡5 武 豊
3着 テイエムオペラオー 牡4 和田竜二
4着 ツルマルツヨシ 牡5 藤田伸二
5着 メジロブライト 牡6 河内洋
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【第48回有馬記念】
前回、ディープインパクトが衝撃的な強さで最後を飾ったと言う事を書いたが、この馬も有馬記念が引退レースだった。もしかしたらディープインパクト以上に衝撃的な内容で最後を飾ったと言えるかも知れない。最後の直線で先頭に立つと後続を置き去りにし、つけた差が9馬身。有馬記念最大の馬身差だった。
2007年、つまり今年から初年度産駒がデビューしているが、これからどんな仔が出てくるのか楽しみである。
◎第48回有馬記念レース結果
1着 シンボリクリスエス 牡4 ペリエ
2着 リンカーン 牡3 武 豊
3着 ゼンノロブロイ 牡3 柴田善臣
4着 ツルマルボーイ 牡5 横山典弘
5着 ウインブレイズ 牡6 木幡初広
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