国際柔道連盟(IJF)は10日、当地で開いた総会で一部理事の改選を行い、再選を目指した山下泰裕教育・コーチング理事はアルジェリア連盟会長のモハメド・メリジャ氏に61対123の大差で敗れた。IJFの執行部に日本人がいなくなるのは、日本が1952年にIJFFに加盟してから初めて。
山下氏は2003年の総会で理事に就任。柔道着のリサイクルや不正な柔道着の取り締まりに積極的に取り組み、4年間の実績を訴えたが、マリウス・ビゼール新会長が支援したメリジャ氏に敗れた。
<コメント>
日本で生まれお家芸と言われた柔道。国際柔道連盟(IJF)に常に理事を送り込んでいた日本だが、山下泰裕氏(50)が落選した事により、柔道界で影響力を維持するのが難しい状況となった。
柔道は国際化が進み、メディアの影響力が増した事もあって、それらに押された形で柔道衣はカラー化され、技よりポイントが重視され、そしてサドンデス方式の延長戦の導入など武術からスポーツのJUDOへとすっかり変わってしまった。
今回の山下氏の落選は、会長選の際に起きた派閥争いに巻き込まれた感があり気の毒な気もするが、来年北京五輪を控えているだけに日本にとってあまりにもタイミングが悪すぎる。
今後、ランキング制の導入やGPシリーズの開催などの構想があると聞いている。オリンピック種目になっている以上、国際化の波に逆らう事は出来ないと思うが、今後「お家芸」日本の発言力が弱くなると、ルールもより世界基準になってしまうような気がしてならない。
思えば1988年のソウル五輪。日本は不振に喘ぎ、斉藤仁選手が辛うじて金メダルを獲得した。この時、技にこだわる日本人に対し、外国選手がレスリングまがいの技で相手を倒してもポイントが付いた記憶がある。その頃から柔道はJUDOになってしまったと思う。
くしくも来年のオリンピックは同じアジアの北京で開催される。アテネ五輪以降、今ひとつ好成績を残せていない日本の柔道が、更なる国際化の波に巻き込まれ沈んでいくのだろうか。そして柔道の創始者、嘉納治五郎はどんな思いで今の柔道界を見ているのだろうか。
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私は、書いておきながら、本当は武道のことはよく知りませんが、武道は、私の知る限り、白黒をつけないもののはず。柔道のようなメジャー化は、武道を愛する(私は違う)方々にとって、嘆かわしいのではないでしょうか。