2007年02月25日

K点の遥か彼方にある世界の壁 【ノルディックジャンプ  世界選手権】

  ノルディックスキーの世界選手権第3日は24日、札幌市大倉山ジャンプ競技場などで行われ、ジャンプのラージヒルは2002年ソルトレークシティー五輪個人2冠のシモン・アマン(スイス)が1回目に125メートルで首位に立つと、2回目も134・5メートルを飛び、266・1点で初優勝した。
  日本勢は17歳の栃本翔平(北海道・北海道尚志学園高)が117メートル、121メートルの219・4点で日本最高の16位と健闘したもののベテランの岡部孝信(雪印)は21位、葛西紀明(土屋ホーム)は24位、伊東大貴(土屋ホーム)は29位と振るわなかった。

【結 果】

1位 シモン・アマン(スイス)    266.1点 
2位 オリ・ハリ  (フィンランド)  265.9点
3位 ロアル・ヨケルソイ
          (ノルウェー)   262.9点


<コメント>  
  これが世界のジャンプだ、と言うのをまざまざと見せつけられたと言うのが率直な感想である。
  長野オリンピック以降、次の世代の選手が中々育たず、その時の栄光を引きずったまま今日まで来た日本ジャンプ陣。この大会もベテラン2人と若手2人で挑み全員予選を突破した。そして決勝では1番年下である10代の若手選手が1回目2回目とも無難にまとめベテランを押しのけ日本人最上位となった。が、世界の選手は日本ジャンプ界のホープが出した記録を笑うかのように次々とその飛距離を超える大ジャンプを見せた。風が勝負の分かれ目となるこの競技で、不利とされる追い風が吹こうと無風だろうとトップクラスの選手ともなれば、きっちり飛んで来る。日本ジャンプ陣が世界と再び戦えるようになるには、しばらく時間が掛かりそうだ。

  トリノ五輪が終わり、各国の状況を見てみると次々と若手の有望選手が現れている。この大会では、大倉山の風に苦しめられ実力を発揮できなかったものの、ヤコブセン(ノルウェー)やシュリーレンツァウアー(オーストリア)は今シーズンになってW杯ランクで上位に食い込んで来た若手のホープである。2010年のバンクーバ五輪では恐らくそれぞれの国の中心選手となって引っ張っていく存在になるだろう。
  一方の日本ジャンプ陣もようやく次の時代を担う選手が出現し、僅かながら光が見えてきた。この僅かな光を大きくする事が出来るか、それとも再び暗黒の低空を彷徨うかは、若手と中堅選手の層をどのくらい厚くする事が出来るかに懸かっているような気がする。


banner_03.gif
→お読み頂き有難うございます。ポチッと一回押してみて下さい。お願いします。
posted by スポーツ職人 at 01:20| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(1) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック

ノルディックスキー世界選手権 札幌大会
Excerpt: 2007年FISノルディックスキー世界選手権札幌大会が一昨日から開会しました。
Weblog: あっけの気まぐれブログ
Tracked: 2007-02-28 23:06