【レース結果】
1着 8枠15番 フサイチパンドラ 福永祐一 2分11秒6 7
2着 ◎4枠 8番 スイープトウショウ 池添謙一
3着 ▲6枠11番 ディアデラノビア 岩田康誠
4着 △1枠 1番 アサヒライジング 柴田善臣
5着 △2枠 3番 アドマイヤキッス 武 豊
12着 ○8枠16番 カワカミプリンセス 本田優 (降 着)
<コメント>
3歳馬への世代交代か古馬の意地か、エリザベス女王杯は1位で入線した馬が降着になると言う後味の悪い結末となった。
レースは、3枠6番シェルズレイがハイペースでレースを引っ張り最後の直線で8枠16番カワカミプリンセスが ポッカリ空いた真ん中のスペースをうまく突いたかに見えた。だが法の番人は内に斜行する無敗のプリンセスを見逃してはくれなかった。長い審議の末、出た結論は進路妨害による降着処分だった。しかし、最後に突き抜けた時の瞬発力は、古馬女王のスイープトウショウをも寄せ付けなかった。馬自身はその能力を存分に発揮した。
GTレースで1位入線馬の降着といえば、名馬メジロマックイーンの事が思い浮かぶが、あの時も圧倒的な勝ち方だった。ゴールした瞬間、誰もが世代交代を認識したレース。その象徴的なレースで、再びこのような事が起きるとは・・・。思わぬ形で無敗の称号に傷が付いてしまった。
今までカワカミプリンセスの後塵を拝していた8枠15番のフサイチパンドラは、陣営も予想していなかったであろう結末で優勝が転がり込んで来たが、複雑な心境だろう。
その一方、一瞬の判断による結果で好騎乗とも凡プレーとも言われる騎手の世界の一端を垣間見たような気がした。「たら」、「れば」の話になってしまうが、もしあそこで内に入れなければ、正真正銘無敗のプリンセスに土が付いていた可能性もある訳だから・・・。1番人気の馬を操る騎手は1着にならなければならないと言う呪縛とも戦わなければならず、非常に厳しい世界である事を改めて実感したレースであった。
それにしても、前述の天皇賞でメジロマックイーンの妨害を受けた馬(プレジデントシチー)に騎乗していたのが、今回渦中の人となった本田優騎手だとか・・・。因果な巡り合わせである。

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