杜の都と言えば仙台の代名詞であるのは、全国的にも知られていると思われるのだが、「杜の都の早慶戦」と聞いて知っている人がいるとすれば、かなりの「仙台通」と言えるかも知れない。(最近、仙台も首都圏から人が流入していると聞いているので、最近住み損めた人は知らないと思うが・・・。)
別に杜の都で早慶戦を行う訳ではない。仙台にある仙台一高(小生の母校)と仙台ニ高と言う古くからライバル関係にある公立男子校の野球部の定期戦を指してこのように言われる。杜の都の早慶戦は毎年G.Wの翌週辺りにフルスタ宮城で行われる。今年も13日に行われた。
神宮の早慶戦は六大学野球の中でもOBを中心に、テレビ中継される程の盛り上がりを見せているが、「杜の都の早慶戦」も六大学野球同様、毎年、多くのOBやファンが駆けつけ、テレビで中継される(最近はテレビで中継されるのかどうか分からないが・・・。)ほど盛り上がる行事の一つである。4月になると両校の校門には「定期戦まで後○日。」と言う大きな看板が掲げられ、試合の何日か前には仙台市の繁華街を応援団や1年生等が練り歩く、いわゆる「アピール(ピーアール)行進」が行われる。(これらも最近行われているかどうかどうか、仙台在住ではない小生は分からないのだが・・・。)試合当日は、男子校ならではの「熱い?」応援合戦が繰り広げられる。
この両校を取り巻く環境も時代と共に変化しており、仙台二高は応援団が消滅したと聞く。定期戦自体も以前は2戦先勝方式で土、日、月曜と3戦行われるケースもあり、授業が休みとなる事もあったがこれも2戦に減り、現在は1試合のみとなってしまった。
また、両校とも近々共学化される事となり、全国的にも珍しい公立男子校独特の校風が消えつつある。OBを中心に共学化されることに対して根強い反対があるようだが、男女共同参画社会と言う時代の流れから仕方ない部分もあるのかな、と思いつつ少々寂しいと言う気持ちが1OBとしてはある。
いずれにしても、伝統あるこの定期戦の火だけは消えることなく今後も続いて欲しいと願わずにはいられない。