2006年02月27日

4年後への課題   〜トリノ五輪終わる〜

 17日間の熱戦に幕を閉じたトリノ五輪。日本は、フィギアスケートの荒川静香が金メダルを獲得したものの、全体的に低調な成績に終わった。練習施設の充実や選手の育成方法など、幾つもの課題を浮き彫りにした五輪だったと言えるのではないだろうか。

 当初、JOCはメダル獲得数を5個と予想していた。もちろん、選手の発奮を促す為、多少ハッタリをきかせた部分はあったと思うが、結局蓋を開けてみればメダル0個でも不思議ではなかった。アメリカの専門誌が大会前に日本のメダル2個と予想していたが、世界の方が客観的な見方が出来ていたと言う事か。

【派遣選手の多さ】
 今回、日本が派遣した選手の数は121人。近隣諸国(韓国40人強。中国70人強。)と比べても多い。しかし、結果論ではあるが、中韓それぞれが獲得したメダルは11個ずつであった。08年に北京五輪を控えている中国はともかく、韓国はショートトラックでほぼ金メダルを独占するなどスケートの強さが際立った。

 今回活躍したフィギアスケート、スピードスケート短距離、スキーアルペン、カーリング以外の種目は、果たして派遣人数が妥当であったかどうか検証する余地はあると思う。
 試合後、「世界とのレベルの差を痛感した。」と言うようなコメントをよく耳にしたが、オリンピック以外のW杯等でそれを痛感していないのか。
 もし、JOCが今後勝つ為に選手をオリンピックに派遣させると言うのであれば、世界との差を痛感していない(或いは出来ない)選手を4年に一度の大舞台に出していいのかどうかと言う疑問は残る。
 参加する事に意義があると言うコンセプトならば派遣枠いっぱいの選手を送り込むのは問題ないだろうが、メダルの数がどうとか、成績の事を大会前に公言するのは矛盾しているように思える。
 今後、JOCは冬季オリンピックへのコンセプトをきちんと説明する必要があるのではなかろうか。

 それよりも役員が選手よりも多いと聞いて驚いた。一体、何しに行ったのだろうか。選手云々よりそちらの方が問題である。

【メダルへの執着心の薄さ】
 「今の若い選手には、メダルと取ってやると言う執着心が無い。堀井にしても清水にしても大会前から目がギラついていていた。」 
 スピードスケートの岡崎選手が大会終了後に言ったそうだが、正にその通りだと思った。
 試合後、悔しいとか納得いかないとコメントしていた選手がいたが、心の底からそう思っているのか、伝わって来ない選手も何人かいた。
 上にも書いた通り、オリンピックは「参加する事に意義があるのか。」、「勝つため、世界と戦うために出るのか。」
 今後、参加する選手側も考える必要はあると思う。

【どうなる4年後】
 旧態依然のような企業頼みの支援では冬季競技を取り巻く環境は今後も厳しくなるだろう。事実、有力な選手は海外を練習拠点にしている。スケートリンクの閉鎖も年々増えている。フィギアスケート男子の高橋、女子の荒川が礎を築いたリンクですら閉鎖しているのが現状だ。

 スキーに通年行えるような環境をと言うのは無理な話であるが、スケートでそのような環境を作るのは可能だと思う。底辺拡大の為には、まず子供達に関心を持って貰う事から始まる。今までのように冬季オリンピックの代表が偏った地域からしか選ばれない状況が続く限り、競技力の向上は望めないのではないだろうか。
 日本の閣僚から選手育成の為、支援や練習施設を充実させる事も必要と言うコメントが出ているが、一時のブームに流されず実行する事を願っている。
posted by スポーツ職人 at 21:54| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(2) | オリンピック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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