フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第2戦、ロシア杯最終日は24日、モスクワで行われ、女子で安藤美姫(トヨタ自動車)が3シーズンぶり2度目のGP優勝を果たし、浅田真央(中京大)は5位だった。浅田はGP通算14戦目で初めて表彰台を逃し、12月のファイナル(東京)進出は厳しくなった。
安藤はフリーの序盤に2回転半とのコンビネーションで跳んだ3回転ジャンプで転倒したが、その後を手堅くまとめ、合計171・93点で前日のショートプログラム(SP)3位から逆転した。SP6位の浅田は2度のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)が転倒と回転不足に終わり、フリー5位で合計150・28点にとどまった。
【女子GPシリーズロシア杯最終結果】
1安藤美姫(日本) 171.93(SP3位 FS1位)
2アシュレイ・ワグナー(米国)163.97(SP5位 FS2位)
3アリーナ・レオノワ(ロシア)160.06(SP4位 FS3位)
4アリッサ・シズニー(米国) 158.30(SP2位 FS4位)
5浅田真央(日本) 150.28(SP6位 FS5位)
<コメント>
来年行われるバンクーバー五輪を控える大事な今シーズン。その開幕戦となるGPフランス大会でライバル、キム・ヨナ選手に大差を付けられ、今回のロシア大会での出来が注目された浅田選手だったが、ジャンプの失敗が響き5位に終わりライバルの背中がますます遠のく結果に終わった。
昨日放送されたSPでの演技を見たが表情が硬く、昨年までのような躍動感がない。もっと平たく言えば元気がないように見えた、と言うのが率直な感想である。これまで彼女の代名詞だったジャンプが、ルール変更などの影響もあって昨シーズン辺りから逆にネックとなっており、今シーズンもそれを引きずっているのだから無理も無いのだが、かなり深刻な状況のような気がする。メンタル的な事が不調の原因のようで、練習では出来ても本番で上手くいかないと言う悪循環。このまま金メダル獲得と言う周囲の期待に押し潰されてしまうのだろうか。
反対に安藤選手はオリンピックへ向けて好スタートを切ったと言えるだろうか。思えば、前回のオリンピックでは浅田選手のような立場だった安藤選手。悩める後輩をどう見ているのだろうか。
長いトンネルを抜け出せない浅田選手。ただ、課題がはっきりしている事とグランプリファイナル出場が厳しくなった事でターゲットが1つに絞られ、そこに向けて少ないながらも自分を見つめ直す時間が取れるのは救いだろうか。(その前にバンクーバー行きのチケットを得る必要があるが・・・。)
オリンピック前哨戦となるであろうグランプリファイナルに出場出来くなれば、大きなマイナスだが今の状態で試合をこなしても急激には良くならないだろう。オリンピックまでに課題を克服し、元気な姿を見せて復活して欲しい。

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