3歳牡馬クラシック戦線最後の1冠となる菊花賞は10月25日、京都競馬場(芝3,000m)で行われる。
【第57回神戸新聞杯結果】
1着 イコピコ 四位洋文 2分24秒2
2着 リーチザクラウン 武 豊
3着 セイウンワンダー 福永祐一
4着 アンライバルド 岩田康誠
5着 トップカミング 幸英明
<コメント>
新潟や小倉など、地方で行われていた夏競馬も終わり、秋競馬が本格的に始まっている。春のG1戦線で活躍した馬が夏の間、北海道や或いは自らの厩舎で鋭気を養い、続々とターフに戻って来ている。今度の日曜日に行われるスプリンターズステークスを皮切りに秋のGTもスタートする。
そんな中、牡馬クラシック最後の1冠の座を争うべく、その舞台に立つ資格を得る為のトライアルレース、神戸新聞杯が行われ春のクラシックレースを賑わせた馬が勢揃いした。ダービー2着のリーチザクラウン、2歳王者セイウンワンダーが上位に入線し、秋初戦としてはまずまずの出来を見せたが、それ以上にファンの度肝を抜いたのが、これらの実力馬を纏めて差し切りレコードのオマケまで付いたイコピコの末脚だった。春のクラシックには縁が無かった同馬。最後の1冠に間に合っただけでなく、一躍主役候補に踊り出た。血統的には母の父、ジェイドロバリーが少し気になる所だが、父がマンハッタンカフェである事から長丁場となる距離も何とかこなせるだろう。マークが厳しくなるであろう本番で果たしてどんな走りを見せるのか今から楽しみだ。
それに対してこのレースが始動戦となった春の実績馬は明暗が分かれた感がある。馬体重を減らしながらも持ち味を発揮したリーチザクラウン、好位置から最後まで食い下がったセイウンワンダーは本番での走りに期待が持てる内容だったが、皐月賞馬のアンライバルドはダービーと同じ距離のこのレースで再び引っ掛かって伸び切れず、更に距離が延びる本番に向けて不安の残る結果となった。
ダービー馬、ロジユニヴァースが昨年のディープスカイ同様、古馬のGT戦線に参戦する公算が高い事から菊花賞は恐らく回避するだろう。ダービー馬が出て来ないのは少し残念ではあるが、前の週に行われたセントライト記念の結果と合わせて、最後の1冠を目指す役者は揃った。
10月、秋深まる淀の舞台で大輪の菊を咲かせるのは、春の実績馬か。新星か。それとも伏兵馬か。淀の舞台は、今や遅しとその時が来るのを待っている。

→最後の1冠をどの馬が獲るのか気になる、と言う方はクリックをお願いします。

→ついでにこちらもポチっと押して頂けると有難いです。