投手戦となった第1試合は中盤得点を重ねた日本文理(新潟)が県岐阜商(岐阜)の追い上げを最終回の1点に抑え逃げ切った。
続く第2試合は初回に先制点を上げた中京大中京(愛知)が4回以降、毎回得点を重ね初優勝を狙った花巻東を圧倒した。
明日行われる決勝戦。中京大中京が勝てば旧校名(中京商業)の時代を含めて7回目の優勝、日本文理が勝てば学校としても新潟県勢としても初めての優勝となる。
【準決勝試合結果】
県岐阜商 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1
日本文理 0 0 0 0 1 1 0 0 x 2
日本文理伊藤、県岐阜商山田、両投手が投げ合う投手戦となったが中盤のチャンスをモノにした日本文理が伝統校、岐阜商を下した。伊藤投手は岐阜商打線から11奪三振を奪う好投を見せ4試合連続完投。守備も無失策でエースを盛り立てた。
一方の県岐阜商は、エース山田投手が10安打を浴びながら2失点に抑える力投を見せたが打線がそれに応える事が出来なかった。
花巻東 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1
中京大中京 1 0 0 5 1 2 1 1 x 11
中京大中京が花巻東投手陣に4本のホームランなどを浴びせるなど攻守に渡り圧倒して決勝進出を決めた。エースの堂林投手は低めを丁寧に突く投球で花巻東打線に長打を許さなかった。
一方、花巻東は初回と4回に得点を上げるチャンスを作ったが、それをモノに出来なかったのが痛かった。
【決勝組合せ】
日本文理(新潟)×中工大中京(愛知)(13時試合開始)
<コメント>
日本文理が属する新潟県と花巻東が属する岩手県は甲子園での通算勝利数が全国的に見て下から数えた方が早い所に位置し、「雪国」と言うイメージもあってか、決して野球が強い県では無かった。
しかし今年の夏、そのイメージを覆す快進撃を続け4強に勝ち残った。そして準決勝。心情的には、地元の「悲願の初優勝」の期待を背に受けて甲子園にやって来た両校が決勝に勝ち進んで欲しいと思いつつテレビを見ていた。特に東北出身の小生としては、今年こそは東北地方に深紅の大優勝旗が届くのでは、と期待していた。しかし、甲子園の勝利の女神が両方に微笑む事は無かった。
プロが注目する菊池投手を擁してセンバツで準優勝し、夏への期待が一層強まった花巻東。しかし春より注目度が高まる夏の大会で再びファイナリストに名を連ねる事は出来なかった。
今日の中京大中京戦は、序盤こそどちらに試合の主導権が転ぶか分からない試合展開だった。しかし結果的には大差が付いてしまった。試合が終わって振り返ってみると、ピンチの後のチャンスを確実にモノにし、打たせて取る堂林投手の投球術と堅実な守備、そして何より怪我で投げることすらままならない大黒柱を出さざるを得ない状況を作り出した中京大中京の試合巧者ぶりが一枚も二枚も上手だったような気がする。やはり東邦や愛工大名電など、強豪ひしめく激戦区で揉まれているだけの事はある。
東北地方に優勝旗が渡らなかった事は東北出身者としては残念な事であるが、そういった意味では今日の試合を見ていて1点を争う試合だったセンバツの決勝の時のようなハラハラドキドキと言った感情は湧いてこなかった。(中盤で点差が開いてしまった事もあると思うが…。)
しかし春以降、マスコミが注目する中で、そして各校のマークが厳しくなる中で今大会ベスト4に勝ち進んだ事は立派である。試合に挑む時の姿勢やチームワークの良さ等、改めてチームスポーツの素晴らしさを見る者に植え付けたチームだったと思う。
一方、勝利の女神が微笑んだ新潟の日本文理。これまで夏の甲子園で勝った事が無かった同校が初勝利を上げると勢いに乗って次々と勝ち上がりついに頂点が見える所まで上り詰めた。攻撃力がクローズアップされているが、4試合連続完投の伊藤投手やエラーの少ない守備陣にも目を見張るものがある。それが無ければここまで勝ち進んでは来ないだろう。
さて今年の頂点を決める決勝戦。総合力で中京大中京が有利と思われる。日本文理が勝機を見出すとしたら、連投となる伊藤投手がどこまで踏ん張り、そしてこの大会当たっている中村選手の前にどれだけチャンスを作れるか、になるだろうか。
しかし筋書きのないのが高校野球。2009年夏のドラマの最終章の結末を知っているのは、大会序盤に「雨」と言う悪戯を施した甲子園の勝利の女神のみなのである。

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