激しい点の取り合いとなった第1試合は終盤追い付き延長12回に勝ち越した明豊(大分)が、常葉橘(静岡)を下し8年ぶりのベスト8進出を決めた。
この他「東北対決」を制した春のセンバツ準優勝校花巻東や中京大中京、都城商がベスト8にコマを進めた。
夏の甲子園大会は21日、22日準々決勝2試合ずつが行われ、24日に決勝が行われる予定となっている。
【大会11日目 3回戦の結果】
明 豊 2 0 0 0 1 0 0 2 1 0 0 2 8
常葉学園橘 0 0 4 2 0 0 0 0 0 0 0 0 6
前半リードを許した明豊だったが、9回に今宮選手のタイムリーヒットで同点に追い付くと延長12回に併殺崩れの間に勝ち越し点を挙げ勝利を収めた。
常葉橘の先発、庄司投手は粘り強いピッチングを見せていたが、終盤明豊打線に捕まった。打線も5回以降無得点に抑えられベスト8にコマを進める事は出来なかった。
長野日大 0 0 2 1 2 0 0 0 0 5
中京大中京 5 0 0 0 0 4 4 2 x 15
初回に5点を挙げで主導権を握った中京大中京が一度は追い付かれたものの後半、打線が爆発し長野日大を突き放した。
長野日大は相手の好投手、堂林投手を攻め立てたが2番手で登板した森本投手に抑え込まれた。
東 北 0 0 0 0 0 1 0 0 0 1
花巻東 0 0 1 1 1 0 0 1 x 4
センバツ準優勝校のプライドが、長年東北の高校野球をリードしてきたと言うプライドを上回った。
花巻東の先発、菊池投手は試合の要所で150キロ台の速球を連発するなど東北打線を翻弄した。岩手県勢のベスト8は41年ぶり。
一方の東北は暴投やエラーが失点に結び付くミスが響き、打線も1点取ったものの菊池投手を打ち崩すまでには至らなかった。
都城商 3 0 0 1 0 0 0 0 0 4
智弁和歌山 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1
都城商の新西投手が智弁和歌山打線を5安打、1失点、10奪三振に抑える好投を見せた。
一方、智弁和歌山の岡田投手も12奪三振と好投したが初回に失った3点が最後まで響いた。
【準々決勝組合せ】
◎21日
1 明 豊(大 分)×花巻東(岩 手)
2 日本文理(新 潟)×立正大淞南(島 根)
◎22日
1 帝 京(東東京)×県岐阜商業(岐 阜)
2 都城商(宮 崎)×中京大中京(愛 知)
21日、22日とも第1試合は11時、第2試合は13時半開始の予定。
<コメント>
全国49の代表校が深紅の大優勝旗を目指し、8日から連日熱戦を繰り広げて来た夏の甲子園大会もベスト8が出揃い、いよいよクライマックスを迎えようとしている。
新聞等に出ている、勝ち残っている学校を示す日本地図が日を追うごとに塗り潰されて行くのを見ると、夏の終わりを告げる時が刻一刻を近付いているようで、いささか寂しさを感じる。特に最近、朝晩を中心に秋の訪れを感じさせるような天候が続いている事がそのような思いを倍加させる。今年の夏はあっという間に駆け抜けていったような気がする。(西日本では厳しい残暑が続いているようだが)
さて深紅の大優勝旗を手にするには後、階段を3つ上らなければならない。最後かつ最大の難所に挑む8校。帝京や県岐阜商業と言った甲子園常連校に加え、これまで野球が決して強いと言うイメージがなかった新潟や島根の代表校が勝ち残っている事、地元近畿勢が一つも残らなかった事が印象的であり、地方大会から波乱の多かった今夏を象徴していると言える。また、日大三やPL学園と言った前評判が高かった学校が勝ち残れなかった事が一発勝負のトーナメントを勝ち抜く難しさを物語っている。
まずは1つ目の難所が明日、明後日と訪れる。通過枠は4つ。明豊にとって春のリベンジマッチとなる花巻東戦。試合をこなす毎に調子を上げて来たプロ注目の左腕、菊池投手にどう対峙するのか。新型インフルエンザの影響がありながらここまで勝ち上がって来た立正大淞南。怪物の片鱗を見せたルーキー伊藤投手がこの後、どんなピッチングを披露するのか注目される帝京。そして、昔から雪国のハンデと言われ、優勝とは縁のなかった新潟や岩手に優勝旗は届くのか。
「筋書きのないドラマ2009夏」もいよいよ大詰め。勝利の女神は果たしてどんなエピローグを考えているのだろうか。

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