決勝ではイランが中国を70−52で下し2007年大会に続く大会2連覇を成し遂げた。また、3位決定戦ではヨルダンがレバノンを下しイラン、中国と共に来年トルコで行われる世界選手権の出場権を獲得した。
一方、ベスト8に残れなかった日本代表は9、10位決定戦でカザフスタンに77−73で敗れ史上最低成績となる10位に終わった。
【男子決勝など結果】
◎決 勝
イラン 70−52 中 国
◎3位決定戦
ヨルダン 80−66 レバノン
イラン、中国、ヨルダンが世界選手権の出場権獲得
◎9、10位決定戦
カザフスタン 77−73 日 本
<コメント>
世界選手権の出場枠は3つ。大国中国を始め、進境著しい中東勢の中に割って入るのはかなり厳しい事は戦前から予想されていた。それでも何とか…、という淡い期待を抱き吉報が届くのを待っていたが、結果は前回の徳島大会を下回る10位と言う成績に終わった。
前回の8位の時は後一歩、何かのきっかけがあればと言う惜しい試合が続いての8位。しかし、今回は一度相手に離されると付いていけないと言う試合が続いての10位。大会前に指揮官が交代した事や怪我などでメンバーが揃わなかった事を差し引いても残念な結果である。
何かが足りないのではなく全てが足りないような気がする。高さ、スピード、戦術、強化体制…。2012年のロンドン五輪には間に合わないかも知れないが、根本的な見直しが必要だと思う。
前回大会辺りから中東勢の躍進が見られるようになってきたが、今大会でそれがはっきり表れた。アジアの勢力図が変わろうとしており、アジアでは無類の強さを誇っていた中国でさえ勝つ事が難しくなって来ている。
2年前のアジア選手権終了後の記事で「2016年に東京で行われる可能性のあるオリンピックまで待っていたら世界はおろか、アジアからも置いていかれる。」と言うような事を書いた。厳しい言い方だが、結果を見るとこの2年間何も進歩していなかったと言われても仕方ないだろう。
2012年のオリンピックは、恐らく今回の世界選手権の3枠より少なく、アジアの枠は1枠程度になると思われる。もやは「世界を目指す!!」とは軽々しく口に出来ない状況になりつつある日本のバスケット。以前、ソフトボールがオリンピックで実施されなくなり子供達が今後競技から離れて行く可能性がある、と言うような事を書いたがバスケットボールもこのような状況が続けば、同じような道を辿る最悪の事態となる可能性がある。果たして日本のバスケットボールが今後、子供達が夢を抱き続けられるようなスポーツとなり得るのか。大きな転換点を迎えているような気がしてならない。
◎2年前の徳島大会終了後に書いた記事
http://sports-com.seesaa.net/article/50426770.html
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