エース高橋大斗(土屋ホーム)を外した日本は前半飛躍(HS134メートル、K点120メートル)で加藤大平(サッポロノルディックク)が128メートルを飛ぶなど452・4点の5位につけた。後半距離(20キロ)は第1走の湊祐介(東京美装)から首位争いを演じ、加藤、渡部暁斗(早大)とつないで最終の小林範仁(東京美装)がゴール前でドイツ選手に競り勝った。
【複合男子団体結果】
1位:日本 - 48分32秒3
2位:ドイツ - 48分32秒3
3位:ノルウェー - 48分35秒9
4位:フランス - 48分49秒4
5位:オーストリア - 49分37秒3
<コメント>
1990年代前半、アルベールビル、リレハンメルオリンピックで金メダルを獲得する等、世界を席巻した日本のノルディック複合。その後、クロスカントリーに比重を置くルールに改正された事や各国のジャンプのレベルが飛躍的に向上した影響もあって、1990年代後半から徐々に世界のトップから離され、オリンピックでも日陰の存在になりつつあった。当時の中心選手だった荻原健司氏は今や「先生」と言われる職に就き、河野、阿部氏は現ナショナルチームのコーチとして後進の指導に当たっている。
今回の優勝を選手以上に喜んでいるのは、スポットライトを浴び注目された現役時代から低迷期までを知る河野、阿部両コーチかも知れない。地道に若手選手を強化した結果が報われた事は良かったと思うし、ようやく長いトンネルから抜け出したと言っても良いのではないだろうか。それにしても、写真判定にもつれ込んだゴール前の争いは競馬に例えると「ハナ差」。まさに壮絶だった。
1990年代前半、世界のトップに君臨していた頃はジャンプで稼いだ貯金を維持するスタイルだった。その時とは違い、これまで長年弱点とされて来たクロスカントリーで強さを発揮し復活した。来年のバンクーバー五輪ではメダルが期待されるスケートなどの影に隠れると思われていたが、これでメダルの期待が高まる事だろう。果たしてオリンピックでも「複合ニッポン」の復活はあるのか。選手の今後の活躍に期待したい。
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