日本バスケットボールリーグ(JBL)のリンク栃木ブレックスと契約した日本人初のNBA選手・田臥勇太(27)が2日、都内などで入団会見を行った。会見の中で田臥は、「こうして日本に戻ってきて、日本のバスケットの貢献につながることができる喜びを感じている。ベストを尽くしたい」と意気込みを語った。
今回の会見には山谷拓志リンク栃木ブレックス代表と加藤三彦ヘッドコーチが同席。山谷代表からは入団の経緯が説明され、加藤コーチが今年4月に就任し、チーム作りをしていく中で、かつて能代工業高校で高校総体、国体、全国高校選抜という3大タイトルを3年連続で獲得し、9冠を成し遂げた時代の教え子でもある田臥を「チームに是非必要な選手」と思い、最初から名前が出ていたと説明。その後、獲得に動き出し、8月下旬に契約が成立した。
今回の契約では、今後田臥がNBAや欧州のリーグなど、JBLよりも上のレベルに挑戦する場合、契約を解除して送り出すといった要綱も盛り込まれ、チームとして全面的に協力していく姿勢となっている。
<コメント>
今を遡る事およそ10年前、観客の目を釘付けにした一人の高校生がいた。中学生の頃、ユーイングと共演した進研ゼミのCMで話題になった彼である。
その後、名門能代工業の門を叩き、チームを3年連続高校3冠(インターハイ、国体、ウィンターカップ)に導いた。アニメ「スラムダンク」の人気と重なった事もあり、体育館は連日満員となった。小生もウィンターカップで何度か彼のプレーを見た事があるが、その度に目を奪われたのを覚えている。観客を魅了するプレーが出来る高校生がかつていただろうか、と・・・。
そして輝かしい栄光を引っ下げ高校卒業後、アメリカに渡り日本人初のNBAプレーヤーにもなった。
その彼のプレーが久々に日本で見られる。彼を射止めたのは今シーズンから加入する栃木ブルックス。監督は彼の恩師であり、昨年まで名門能代工業を率いた加藤三彦氏である。新参者ではあるが、日本代表の川村を始めタレントが揃い、いきなり優勝争いに加わるのではとひそかに期待している。そこに本場で揉まれた彼が加わるのだから、ますます期待は高まるばかりだ。
その彼の名は田臥勇太。バスケを知らなくても、その名前を耳にした事がある人も多いのではないだろうか。果たして低迷する日本男子バスケ界の救世主となれるか。今からプレーを見るのが楽しみである。
スラムダンク勝利学 販売元 : Amazon.co.jp 本 価格 : ¥ | |

→日本のバスケを盛り上げて欲しい、と思う方はクリックをお願いします。
名門国体出場ならず!!
田臥選手も高校3年間汗を流した能代工業。言わずと知れた高校バスケットボールの名門である。その能代工業が、東北総体決勝で宮城に敗れた為、10月に大分で行われる国体には出場出来なくなった。厳密には秋田の少年男子チームが出場出来ないのだが、秋田は能代工単独での出場が通例となっている。一方、秋田を破った宮城は、創部当初から話題となり全国大会でも上位に進出している明成が中心のメンバー構成(或いは明成単独)である。
例年、国体での少年男子の出場枠は2つ(東北地区)なのだが、今年は出場枠が縮小され2→1となった事も影響している。それにしても能代工業が全国大会に顔を出さないのはいつ以来になるのだろうか。
インターハイ、ウィンターカップと並んで3大大会の1つに数えられている国体に名門が出場出来ないのは、ある意味「事件」である。シーズン最後の大会となるウィンターカップでの巻き返しに期待したい。