そこで今回は各大陸予選の内、欧州、南米予選について振り返ってみたい。まずは欧州予選。それと録画しておいた日本×トーゴの試合を昨晩見たのでそれについての感想も下に付け加えておきたい。
【2010年W杯南アフリカ大会欧州大陸予選】
◎W杯出場国
デンマーク、スイス、スロバキア、ドイツ、スペイン、イングランド、セルビア、イタリア、オランダ
◎プレーオフ進出国
フランス、ポルトガル、ロシア、ギリシャ、ウクライナ、ボスニア・ヘルツェゴビナ、スロベニア
これと言った大きな波乱もなく概ね順当な結果となった欧州大陸予選。中でもEURO2008チャンピオンのスペインは、この予選も10戦10勝とパーフェクトかつ圧倒的な強さで難無く突破した。恐らく本大会でも優勝候補の最右翼として挙げられるだろう。また、EURO2008予選でクロアチアに苦汁を飲まされたイングランドも、その因縁の相手を問題にしなかった。堅実なサッカーを身上とするカペッロ監督が就任して蘇ったサッカーの母国も南アフリカに乗り込む。
ほぼ無風だった中で敢えて波乱だった要素を探すとしたら、ポルトガルの苦戦、そしてイブラヒモビッチを擁するスウェーデン、かつてランキング上位に名を連ねた事もあるチェコの敗退だろうか。敗退組は世代交代が上手くいかなかった感がある。
ポルトガルは大黒柱ロナウドの不振が影響したのか、予選通過が危ぶまれたがラスト2試合で底力を見せて本大会出場に望みを繋いだ。
さて残る枠は4つ。その座を巡ってプレーオフが行われる。組分けはFIFAランク上位4ヵ国×下位4ヵ国となる事が既に決まっている。上位4ヵ国は、ポルトガル、フランス、ギリシャ、ロシア。下位4ヵ国はウクライナ、アイルランド、ボスニア・ヘルツェゴビナ、スロベニア。ちなみにこの中で日本がどちらに入るか調べたところ下位4ヵ国に入る。
プレーオフと言えどもレベルの高い熾烈な戦いが展開されるだろう。順当なら上位4ヵ国がそのまま突破すると思うが、ピークを過ぎたとは言え、代表には欠かせない存在のシェフチェンコを擁するウクライナが上位国にとっては怖い存在になるだろうか。もしロシアとウクライナが当たった場合、エネルギー問題等で対立した過去があるだけに不穏な空気が漂いそうだ。
それと出場国及びプレーオフ進出国を見て気付いた事がもう1つある。ユーゴスラビアから分離独立した国がセルビアを始め合わせて3カ国が名を連ねている。他に、今予選は敗退したがクロアチアもW杯に何度も出場している強豪国である。
ユーゴスラビアと言えば、かつて「東欧のブラジル」と称されるほど強い時代があった。国が分裂してもその伝統は脈々と受け継がれている事を改めて実感した。
【チーム力強化の為には「出稽古」しか方法はないのか?】
日 本 5−0 トーゴ
日本×トーゴの試合があった14日は仕事だった為、録画していた。しかしディスク容量が足りなかったらしく前半終了直前で録画した映像は終わっていた。森本選手の初ゴールが見る事が出来たのが救いだった。
試合を見た感想としては勝った事は喜ばしいが、相手のレベルやコンディションを考えたら当然の結果のような気もする。
新しい選手が加わり、個人間の連携を確認するには良かったのかも知れない。しかし、W杯本番を考えると緊迫感のない雰囲気で行われた試合でチームの底上げが出来たかどうかは分からない。今回のようなプレーが、例えば上に書いたヨーロッパのプレーオフのような緊迫感のある試合で出来れば本番でもそこそこやれるとは思うのだが・・・。
9月のオランダ遠征で課題となったディフェンスの修正も10月の3試合で確認する機会がほとんどなかったのも気懸かりだ。
W杯本番まで残された時間は少ない。親善試合で来日する相手国がベストメンバーを編成しない傾向にある昨今の状況を考えると、世界に出てどの程度戦えるのかを確かめるには、やはり積極的に「出稽古」に行くしかない。来年は代表チームにとって良いマッチメークがなされる事を期待したい。

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