サッカーのU−17(17歳以下)ワールドカップは30日(現地時間)、グループリーグの4試合が行われ、グループBの日本はメキシコに0−2で敗れて3戦全敗、同組最下位での敗退が決定した。
日本は前半、メキシコの堅い守備に手こずり、思うようなチャンスを作ることができなかった。逆にメキシコの執拗(しつよう)なサイド攻撃からピンチを迎える場面も何度かあったが、何とか無失点で乗り切り、0−0で折り返した。
後半に入ると、日本はよりゴールへの意識を強め、再三にわたってメキシコゴールに迫った。後半開始早々から投入された宮市亮が左サイドを突破してチャンスを演出すれば、エースの宇佐美貴史が数多くの決定機を迎えた。しかし、いずれも得点に結びつくことはなく、逆に後半20分、メキシコにワンチャンスを決められて先制されると、さらに34分にも追加点を奪われ万事休す。日本はメキシコに0−2で敗れ、3戦全敗でグループリーグ敗退となった。
グループBのもう1試合は、スイスがブラジルを1−0で下し、3戦全勝の1位通過を果たした。2位には2勝1敗のメキシコが入り、決勝トーナメント進出が決定。ブラジルは3位となり、他グループの結果次第で突破か敗退が決まる。
【試合結果】
メキシコ 2−0 日 本
<コメント>
ナイジェリアで開催されているU−17ワールドカップに出場している「若き日本代表」。ブラジル、スイスと競った試合をしながら白星を上げる事が出来ず、決勝トーナメント進出の為には是が非でも勝たなければならなかったメキシコ戦にも敗れ、全敗で大会を去る事になった。
この世代にとってて大事なのは結果よりもむしろ世界を知る、いわば経験を積み重ねる事である。よって、今回の結果で世界との距離がまた離れたと言うのは早計であり、結果を求められるA代表とは切り離して考えるべだと思う。仮にこの世代に結果だけを求めたら予選敗退の瀬戸際に立たされているブラジルは大変な事になるだろう。
今回の大会で得た貴重な経験を今後の選手生活に生かし、試合に出場した選手の中から多くの選手がJリーグや海外で活躍して欲しい。
その反面、ドイツW杯以降のA代表を含め各カテゴリーの動向を見ると日本のサッカーが果たして前に進んでいるのか、少し不安な所もある。アジアカップで連覇出来なかった「A代表」。「北京に行けます。」と当時の監督が試合後、サポーターに挨拶しながら、実際には北京の会場まで辿り着けなかった「五輪代表」。そして、世界の舞台を踏めなかった「U−20日本代表」。
来年開かれるW杯南アフリカ大会、そしてその後も続くであろう世界との戦いで、日本のサッカーは世界にどれだけ近付く事が出来るのだろうか。
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