2009年08月22日

「雪国の悲願」か?それとも「伝統校のプライド」か?想いが交錯するセミファイナル!! 【高校野球 第91回全国高校野球選手権大会】 

  大詰めを迎えた第91回全国高校野球選手権大会は大会13日目、準々決勝残り2試合が22日に甲子園球場で行われ、県岐阜商と中京大中京の東海勢2校が勝利を収めベスト4にコマを進めた。

  第1試合の県岐阜商(岐阜)×帝京(東東京)は前半リードし試合優位に進めた県岐阜商が先発全員安打で帝京を圧倒し45年ぶりのベスト4進出となった。続く第2試合の中京大中京(愛知)×都城商(宮崎)は、序盤に先制点を挙げた中京大中京が堂林投手の好投や安定した守りで都城商を寄せ付けなかった。

  大会14日目の準決勝は23日、県岐阜商×日本文理、花巻東×中京大中京が行われ決勝に進出する2校が決まる。

【大会13日目の結果(準々決勝)】
  帝 京 1 0 0  0 2 0  0 0 0  3
県岐阜商 2 0 4  0 0 0  0 0 x  6
  序盤でリードを広げた県岐阜商が、その後の帝京の攻撃を凌いで勝利を収めた。先発した山田投手は帝京打線から12安打を浴びたが要所を締めた。一方、帝京は初回に先制したものの先発した平原投手、2番手の伊藤投手が打たれ、打線もその後2点を返すに留まった。

  都城商  0 0 0  2 0 0  0 0 0  2
中京大中京 3 0 1  0 0 0  2 0 x  6
  中京大中京が初回に磯村選手の3ランで先制するとその後も追加点を上げて快勝。27年ぶりのベスト4進出を決めた。一方、都城商は相手の先発堂林投手に5回以降無安打に抑えれ攻撃の糸口を見出す事が出来なかった。

【準決勝組合せ】
1 県岐阜商(岐阜)×日本文理(新潟)(11時合開始予定)
2 花巻東(岩手)×中京大中京(愛知)(13時半開始予定) 

<コメント>
  連日熱戦が繰り広げられて来た91回目の夏の風物詩。8日の開会式で各都道府県49代表が甲子園球場に集ったが4校を残すのみとなった。既に45校が大会を後にし、来年に向けて新チームをスタートさせた学校もある。2005年の「熱闘甲子園」でテーマソングだった、スガシカオの「夏陰」を聞くと、球児の夏が終わりを告げようとしている事を実感する。天候不順で「梅雨明け宣言」が出なかった地域もあった今年の夏がもうすぐ終わろうとしている。

  ベスト4の顔合わせは、勝利の女神が仕組んだのか。それとも偶然なのか。甲子園で優勝経験のある伝統校に、これまで深紅の大優勝旗を間近で見た事がない地元の期待を背負う「雪国」の代表校が挑戦する、と言う構図になった。
   
  かつて冬場の過酷な練習環境から優勝とは無縁と言われて来た東北、北信越地区。だが、同じ雪国のハンデを克服した駒大苫小牧などの例を見ても分かる通り、もうその言葉は「死語」になりつつある。現に今回新潟代表として甲子園に乗り込んで来た日本文理の攻撃力は相手を震え上がらせ、そしてプロ注目の左腕菊池投手が注目を集めている花巻東だが、初戦と準々決勝で見せたチームとしての粘りの野球も見事で菊池投手のワンマンチームではない事を示している。共にこれまでの雪国のチームのイメージを良い意味で壊しているような気がする。明日(23日)の準決勝でも伝統校に臆する事無く戦う事が出来るだろう。(花巻東の菊池投手の背筋痛は気懸かりであるが…。)
  これに対して県岐阜商、中京大中京の伝統校がどんな試合運びをするのか。2試合とも非常に楽しみな対戦カードである。
  
  果たして決勝でのシナリオのタイトルは「初優勝を懸けて」になるのか。それとも「隣県同士による優勝争い」になるのか。はたまた今回の記事のタイトルの続編になるのか。「筋書きのないドラマ2009夏」は、どんなラストを迎えるのだろうか。 








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posted by スポーツ職人 at 21:10| 東京 ☀| Comment(1) | TrackBack(9) | 野球 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする