サッカーの2010年W杯南アフリカ大会アジア最終予選が28日、各地で行われ、グループAの日本はホームにバーレーンを迎え中村俊輔選手のFKで上げた1点を守り切り勝利を収めた。これで勝ち点を11に伸ばした日本が暫定ながらグループAの首位に躍り出た。6月から再開される残り3戦の内、1つ勝てば4大会連続のW杯出場が決まる。
グループAのもう一試合、ウズベキスタン×カタールは4−0でウズベキスタンが勝ちグループ3位(暫定)に浮上した。
一方、熾烈な争いを続けているグループBは北朝鮮がUAEに勝ち、グループBのトップ(暫定)に浮上し、サウジアラビアは2−1でイランを下した。
【試合結果】◎グループA日 本(11) 1−0 バーレーン(4)
(得点者)
後2分 中 村(俊)
ウズベキスタン(4) 4−0 カタール(4)
◎グループB北朝鮮(10) 2−0 UAE(1)
サウジアラビア(7) 2−1
イラン(6)
( )の数字は勝ち点。太字はホーム。
<コメント> 昨年9月から始まったW杯アジア最終予選もいよいよ後半戦に入った。第4戦の相手は岡田ジャパンになってから公式戦2勝2敗と互角の勝負を繰り広げて来たバーレーン。
5度目の対戦で記憶に新しいのが先日まで行われていた野球のWBCの対韓国戦であるが、その時同様ここでケリをつけて南アフリカを視界に捉えたい所である。でないと、W杯ベスト4どころか中東勢とのW杯出場争いのアリ地獄に巻き込まれてしまう可能性がある。日本にとって最後の3試合はタフな日程になる事を考えると「勝つ事」が至上命題となる試合である。
さて試合結果は、各マスコミが報じている通り1−0で日本が勝ちW杯出場に王手を掛けた。試合内容はともかく、勝ち点3を獲得し3位以下を大きく引き離した事は大きい。これで6月の3試合は余裕を持って戦える事だろう。何より最終予選ホームで初白星を上げた事に最も胸を撫で下ろしているのは指揮官、岡田監督ではないだろうか。
試合の展開は日本がボールを支配し、バーレーンはゴール前の守りを固めてカウンターを狙うと言う、大方の予想通りとなった。日本のディフェンスは中盤でカウンターを狙うバーレーンの攻撃の芽を摘み取りゴール前でも決定的なシーンを作らせる事は殆ど無かった。
しかし、毎試合言われている事だがこの試合でも攻撃面では課題が残った。今回、岡田監督は相手ゴール前で数的優位を作る事をコンセプトに掲げていたが、結局取った1点は中村選手のFK、しかも相手の壁に当たってコースが変わるラッキーなゴールだった。手数をかけてチャンスを多く作る事は良いのだが、フィニッシュの精度が相変わらず悪く追加点を上げる事は出来なかった。決定力不足と昔から言われているが、その決定力を生み出す1つ手前、昨日のように中央が高い相手に対しボールをサイドに散らして揺さぶるとか、そう言った工夫が見られず、闇雲に中央突破を図ろうとするシーンが多かったような気がする。勿論、中央突破を図って相手のファールを誘う事も必要だが、それは外からの攻撃とのバランスがあってこそだと思う。W杯本戦では更に高い壁がそびえる事が予想され、そういう相手をどうやって崩すのか。W杯ベスト4を目指すのであれば、更に精度を上げる必要があるだろう。中村選手が試合後のインタービューで「早くW杯本戦出場を決めて、そこで戦うための準備をしたい。」と語っていたが、攻撃の課題をクリアしないと2006年の二の舞になってしまう、と言う危機感から発せられた言葉のようにも聞こえた。
何はともあれようやく9月から始まった長旅の最終目的地である南アフリカへの視界が開けて来た。残り3試合が相手のレベルは別にして日程的にも移動する距離もこの予選で最も厳しいものになるが出来れば、最終戦のオーストラリア戦を迎える前に吉報が届く事を願いたい。
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posted by スポーツ職人 at 10:02| 東京 ☀|
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