日本は初回、先発の松坂投手がアメリカの先頭打者ロバーツ選手にいきなりホームランを打たれ先制点を許したが、4回相手のエラーなどもあり一挙5点を取って逆転に成功すると、8回にもエラー絡みで3点を取り試合を決めた。一方先制点を取ったアメリカだったが、先発のオズワルト投手が4回に集中打を浴びて降板したのが誤算だった。守備も乱れ、それが得点に絡むなど最後までリズムに乗る事が出来ず大会を去る事になった。
決勝に進出した日本は24日(日本時間)、ドジャー・スタジアムでベネズエラを大差で破った韓国と対戦する。
【準決勝結果】
韓 国 5 2 0 1 0 2 0 0 0 10
ベネズエラ 0 0 1 0 0 0 1 0 0 2
米 国 1 0 1 0 0 0 0 2 0 4
日 本 0 1 0 5 0 0 0 3 X 9
<コメント>
これは歴史的快挙と言って良いのだろうか。日本が勝つ事を願っていたとは言え、メジャーリーガーを揃えたアメリカにはまだ及ばないのではないだろうか。、そう思いながら結果が出るのを待っていた。今日は仕事だった為、テレビを見る事はおろか、月曜朝と言う事もありこっそり文字速報を見る雰囲気ではなかった。
日本にとって雲の上の存在だったアメリカの野球に勝つ日は、何れやって来るとは思っていたが、こんなに早くこようとは・・・。相手のチーム状態が良くないと言う事、日本に比べて関心が低いと言う事実はあるにせよ、メジャーリーガーで固めたアメリカに勝ったと言う事実は後世消える事はない。
しかも、文字速報を振り返ってみると気が付いたら勝っていたと言うような展開ではなく、日本が身上とする繋ぎの野球をやり抜いて勝った事に意味がある。2次ラウンドまでは見えなかったベンチワークも積極的な面が見えた。自分達の野球をしてアメリカを雲の上から引き摺り下ろす事に成功しチームの状態は最高潮なのではないだろうか。
昨今、多くの日本のプロ野球選手が海を渡るようになったが、それにしてもその先駆者となった野茂選手が最初に降り立った地、ドジャー・スタジアムでアメリカに勝つとは・・・。これも何かの縁だろうか。
さて、明日(24日)の決勝戦。相手はこの大会お馴染みとなった韓国とこの大会5度目の対戦である。ここまで2勝2敗の五分の成績だが、韓国が負けた2敗は何れも彼らが途中で試合を捨てた、勝っても負けても痛みを伴わない試合だったと言っても良い。韓国が勝ちに行った試合で日本は勝てていない。その2勝に貢献した奉投手が3たび日本の前に立ちはだかる。
先日、2次ラウンドの順位決定戦で韓国に勝った時のイチローのコメントを借りれば、同じ投手に3度やられる事は日本野球のプライドに懸けてもあってはならない事だと思う。世界一の称号とアジア盟主の座を懸けた戦い。先制点をどちらが取るか。そして準決勝でも勝者と敗者の決定的な差となったエラーなどのミスをいかに少なくするかが、試合の行方を大きく左右するだろう。果たして2回目となるWBCのクライマックスは、どのようなシナリオになるのだろうか。
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