2009年03月18日

サムライが向かうべき港は蜃気楼なのか?ライバルを前にして刃がこぼれたサムライ刀!!  【野 球   WBC2次ラウンド日本×韓国他】

  野球の国・地域別対抗戦、第2回ワールドベースボールクラシックは日本時間の18日、2次ラウンド2試合がサンディエゴ等で行われた。

  1組の日本×韓国は韓国が4−1で日本を下して前回大会に続く準決勝進出を決めた。敗れた日本は明日の19日(日本時間)、キューバと準決勝進出を懸けて対戦する事となった。
  韓国は1回裏、制球に苦しむ日本の先発ダルビッシュ投手を捕らえ3点を先制すると、8回裏に押し出し四球でダメを押し勝負を決めた。

  一方、2組ではアメリカが2次ラウンド初戦でコールド負けを喫したプエルトリコ相手に最終回逆転サヨナラ勝ちを収め、ロサンゼルス行きのキップを獲得した。これで2組はベネズエラとアメリカがベスト4に駒を進めた。

【2次ラウンド試合結果(18日分)】
◎1組
日 本 0 0 0  0 1 0  0 0 0  1
韓 国 3 0 0  0 0 0  0 1 X  4

韓国は準決勝進出決定。もう1つのイスを日本とキューバが争う。


◎2組
プエルトリコ 0 1 0  2 0 1  0 0 1  5
 米  国  0 2 1  0 0 0  0 0 3X  6

アメリカがベネズエラと共に準決勝進出。プエルトリコは2次ラウンド敗退決定。

<コメント>
  大会前の記者会見で原監督は、「向かう港はひとつ! チャンピオンです。」と公言した。しかしその港が今、遠く消え去ろうとしている。
  1次ラウンドで韓国にアジア1位の座を奪われ、リベンジを果たすべく海の向こうで再び因縁の相手と対戦した日本だったが、返り討ちに遭った。キューバ戦に勝った時の熱気は一気に吹っ飛び、WBC連覇どころか2次ラウンド突破に赤信号が灯る結果となった。
  さっき某テレビ局が放送していたダイジェスト版で試合の模様を見た。先発のダルビッシュ投手の立ち上がりが良くなかったのは確かだが、それ以上に韓国選手の気迫と大胆な采配が先制点をもたらしたように思う。先頭バッターで出塁した李選手の初球盗塁、そして片岡選手のエラーを誘った一塁ランナーの走塁など。
  
  一方の日本はダルビッシュ投手が2回以降立ち直り、韓国打線を抑えた。だが、肝心の攻撃陣が振るわなかった。韓国の先発奉投手には1次ラウンドで抑えられたが、この試合では何度かノーアウトでランナーを出しチャンスのきっかけは作ったが、ランナーを進める事が出来ず、5回に2塁ランナーが封殺される間に上げた1点にとどまった。
  1次ラウンド終了後に「劣勢に立たされた時のベンチワークが、この後の試合でカギを握る。」と言うような事を書いたが、劣勢に立たされたこの試合でもベンチが選手を動かすシーンは見られなかった。リスクを恐れたのか。それともバッターの技量に期待した結果なのだろうか。コールドで下した韓国戦やキューバ戦のようにヒットが続く内は良いのだが、繋がらなかった時、負けている時に脆さが浮き彫りになるサムライジャパンの打線。そんな状況でどのようにして局面を打開するのかを見る事が出来なかったのが残念でならない。

  前回大会、2次ラウンドで韓国に敗れマウンドに太極旗を立てられたシーンを覚えている人も多いだろう。そして、今回再びその旗がマウンドに立てられた。それよりも東京で、完膚なきまでに打ちのめしたキム・グァンヒョン投手がマウンドに上がった事の方が見ていて屈辱的だった。約2週間前のコールドゲームがまるで遠い昔の話のように思える。
   
  さて、準決勝残り1つのキップを争う相手は前回優勝を争ったキューバである。韓国によって崖っぷちに立たされたと言うシナリオは前回と同じだが、決定的に違うのは自力で這い上がらないとキップは獲得できないと言う点である。一度下した相手とは言え、その後敗者復活戦を勝ち上がり「カリブの巨砲」は目覚めるきっかけを掴んだように思える。彼らも国の威信を懸けて日本に向かってくる事だろう。そんな「カリブの巨砲」を眠らせたままロサンゼルスに行けるのか。それとも巨砲の前に刀折れるのか。サムライジャパンの運命が間もなく決まろうとしている。





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posted by スポーツ職人 at 23:17| 東京 ☀| Comment(1) | TrackBack(64) | 野球 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする