A組では順位決定戦が行われ、韓国が日本を1−0で下しA組1位となった。A組1位の韓国はB組2位と現地時間16日、アメリカのサンディエゴで対戦する。一方、A組2位で2次ラウンドに進む事になった日本はB組1位と現時時間16日に対戦する。
この他、B組ではキューバがホームラン攻勢で南アフリカを下し2次ラウンド進出に王手をかけた。C、D組ではアメリカとプエルトリコが2次ラウンド進出を決めた。
WBCの2次ラウンドは日本や韓国が属する1組が16日からサンディエゴで、アメリカなどが属する2組は15日からマイアミで行われる。
【A組順位決定戦結果】
韓 国 0 0 0 1 0 0 0 0 0 1
日 本 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
【B〜D組の状況】
◎B 組
2次ラウンド進出決定戦はキューバ×オーストラリアで行われる。一方、初戦でオーストラリアにコールドで敗れたメキシコはその後、敗者復活戦で南アフリカに勝ち、キューバ×オーストラリアの敗者とサンディエゴ行きのキップを懸けて戦う。南アフリカは予選敗退が決定。
◎C 組
アメリカの2次ラウンド進出が決定済み。残り1枠をベネズエラとイタリアで争う。有力候補のカナダは予選敗退。
◎D 組
プエルトリコの2次ラウンド進出が決定済み。初戦で対戦したドミニカ共和国とオランダが再び対戦し、残り1枠を争う。
<コメント>
WBCの東京ラウンドが終わり、日本はいち早く2次ラウンド進出を決めながらグループトップの座を勝ち取る事は出来なかった。
アジアトップの座を懸けて行われたライバル韓国との試合。既に両チームとも2次ラウンド進出を決めており、さして重要な試合ではないと見る向きもあるが、やはり1位で通過し、韓国に対し心理面で優位に立つと共に勢いをつけて海を渡りたいところだった。
投手陣はこの日も好調だった。国際試合は久し振りの登板となった岩隈投手は1点取られはしたものの、ほぼ完璧なピッチングで韓国の打線を抑えた。その後を継いだ杉内投手らも崩れる事はなかった。
その一方で打線の方はと言うと、ランナーは出すものの韓国投手陣の直球に押され気味で後が続かず打ち崩す事が出来なかった。7日の試合で爆発した攻撃力は影を潜め、結局息を吹き返した韓国に屈する結果となった。やはり相手の投手陣が良いと、そう簡単に打てないと言う事だろう。2次ラウンド以降もそんな展開が続く事が予想される。
それと数少ないであろうチャンスをいかにモノにするかはベンチの采配がモノを言うと思うのだが、昨日の試合では攻撃時のベンチの動きが鈍かったのが引っ掛かる。これまでは相手のミスやホームランなどベンチが動かなくても得点出来るケースが多かったが、2次ラウンド突破のカギを握るのは打線の繋がりと共にベンチワークの良し悪しだと思う。相手も日本の事を分析し、それなりに対策を立てて相対する筈である。2次ラウンド以降は昨日の韓国戦同様、連打が余り望めない事を考えると、例えば7日の試合でイチローが見せたセーフティーバントのような、相手が想定していないような攻撃のアイデアをどれだけベンチが持ち合わせ、それを繰り出す決断が出来るかがポイントになるような気がする。昨日の試合でも打線の交代は小笠原選手1人。8回の送りバントはベンチからの指示だったと思うが(ランナーイチローでバントは勿体ないと思うのだが)、負けている時こそもっと人を動かしても良かったのではないだろうか。例えば、試合も押し迫った7回にヒットで出た福留に代走を出して機動力で相手を揺さぶるとか・・・。
2次ラウンドの相手はまだ決まっていないが、初戦は恐らくキューバだろう。きっかけ1つで展開がガラッと変わる短期決戦。各組で波乱が起きている事がそれを物語っている。選手の存在感の大きさも大事だが、試合の主導権を握っている時ならともかく、劣勢に立たされた時にベンチが瞬時に判断し選手をうまく操れるかどうか。サンディエゴで沈むのかそれともロサンゼルスに行けるのかは、首脳陣の腕に懸かっているような気がしてならない。(選手の腕に比べると少し頼りないのだが・・・。)
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