この内、A組では日本×韓国が7日行われ、日本が序盤から打線が爆発。韓国投手陣を圧倒し14−2でコールド勝ち。2次ラウンド進出を決めた。一方、日本に敗れた韓国は中国と2次ラウンド進出を懸けて8日対戦し14−0で圧勝。台湾を下し勢いに乗る中国を問題にせずこちらも2次ラウンド進出を決めた。両者は1次ラウンドA組トップの座を懸けて9日再び対戦する。
この他、C組ではアメリカがカナダに辛勝。ベネズエラはイタリアを完封で下した。D組では優勝候補の一角に挙げられていたドミニカ共和国がオランダに敗れる波乱があった。
【WBC試合結果】
◎A組
日 本 3 5 0 1 2 2 1 14
韓 国 2 0 0 0 0 0 0 2
中 国 0 0 0 0 0 0 0 0
韓 国 2 0 0 2 5 5 X 14
◎C組
アメリカ 6−5 カナダ
ベネズエラ 7−0 イタリア
◎D組
オランダ 3−2 ドミニカ
プエルトリコ 7−0 パナマ
<コメント>
近年、国際大会で日本の野望をことごとく打ち砕いて来た因縁の相手である韓国。長い試合時間、終盤にもつれる展開。そんなライバル対決であるが、昨日の試合は序盤で勝負の行方が決まると言う意外な展開だった。日本が勝って次のラウンドに進む事は勿論喜ばしい事だが、あっけなく終わる展開は予想出来なかった。その口火を切ったのは、ここ数試合の不振がファンの関心事となっていたイチローだった。
北京五輪で日本を手玉に取ったキム・グァンヒョン投手の変化球をいとも簡単に弾き返し韓国の若武者に恐怖感を与えると、続く中島、青木も続き日本の気迫の前にその若武者は凍りついた。その後、日本を苦しめたスライダーが影を潜め単調なピッチングになった事を考えると、かなりのダメージを与えたのは間違いない。序盤で8点を取り「日本キラー」をマウンドから引きずり降ろすと攻撃の手を緩める事無く攻め続けた。イチローに当たりが戻った事、苦手としていた相手投手を早々に攻略した事は日本にとって今後プラス材料となるだろう。
先発投手の松坂は、初回こそ制球に苦しみ2ランホームランを浴びたものの、味方が大量点を取った事もあるとは思うが2回以降は立ち直った。次の回に引きずる事無く修正してくるあたりさすがである。
一方、韓国は初回の特大2ランで逆襲の狼煙を上げたが、直後に奪われた5点で意気消沈したのか、それとも次戦にターゲットを定めたのか、淡泊な攻撃に終始した。
あっけなく終わったライバル対決。メディアも新聞もまるで世界一を勝ち取ったかのような取り上げ方だが、しかし敢えて厳しい言い方をすれば、決まったのは海を渡る権利を得たと言う事だけである。世界一連覇の戦いはこれからである。明日9日、A組1位の座を懸けて戦うのは再び韓国。今日の中国戦を見ている限り、相手が格下とは言え全く問題にしなかった事から日本に負けたショックはあまり無いと見た。選手、関係者に浮かれる気持ちは無いと思うが、いつまでもアメリカ行き決定の余韻に浸っていると大きな落とし穴が待ち受けているような気がしてならない。7日の勝利が無駄にならないよう明日も勝ってA組1位の座を確保してアメリカに行って欲しい。
【2次ラウンドはこうなる】
日本が2次ラウンドで対戦するチームが属するB組は9日に開幕する。キューバ、メキシコ、オーストラリア、南アフリカの組合せだが、キューバの2次ラウンド進出は確実だろう。残りの枠をメキシコとオーストラリアが争うと思われるが、先日行われた日本との強化試合を見る限り、オーストラリアには以前のような強さが見られず、地の利もあるメキシコが勝ち上がると予想される。問題はキューバとメキシコどちらが1位、2位になるか。戦力的にはキューバに分があると思うが、この時点で既に結果が出ているA組の動向次第で、状況は変わってくる可能性がある。お互い日本との初戦を望むのか。それとも韓国との初戦を望むのか。2次ラウンドはこれからだが、既に水面下では情報戦が始まっているのかも知れない。
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