この内、J1では引き分けでも優勝の可能性が高かった鹿島アントラーズが、既にJ2降格が決まっている札幌を1−0で下し2連覇を果たすと共にJリーグでの最多優勝回数を6に伸ばした。鹿島を追っていた川崎Fが最終戦を白星で飾り2位に浮上、2位だった名古屋は大分と引き分け3位となった。また、昨年のアジアチャンピオン浦和レッズは、ホームで横浜FMを相手に6失点を喫して最終戦を飾る事は出来ず、7位で今シーズを終えた。
一方、J1残留争いは17位だった千葉が0−2で敗色濃厚となった後半30分から怒涛のゴールラッシュで逆転し、最終戦敗れた磐田、東京Vをかわして15位に浮上しJ1残留を決めた。16位の磐田はJ2で3位となった仙台との入れ替え戦で、J1生き残りを懸ける。東京Vが17位に陥落しJ2自動降格となった。
【J1第34節の結果】
札 幌 0 - 1 鹿 島
浦 和 1 - 6 横浜FM
千 葉 4 - 2 FC東京
東京V 0 - 2 川 崎
新 潟 3 - 2 G大阪
磐 田 0 - 1 大 宮
京 都 1 - 3 清 水
神 戸 0 - 2 柏
大 分 0 - 0 名古屋
左側がホームチーム
【J1最終順位(一部抜粋)】
1 鹿 島 63
2 川 崎 60
3 名古屋 59
4 大 分 56
5 清 水 55
15 千 葉 38
16 磐 田 37(得失点差 −8)
17 東京V 37(得失点差 −12)
18 札 幌 18
チーム名右側の数字は勝ち点
上位3チームが次回ACLの出場権を獲得。天皇杯で名古屋が優勝した場合、大分が4つ目の出場権を獲得する。
【J1ゴールランキング】
1 マルキーニョス(鹿島) 21点
2 ダヴィ(札幌) 16点
3 鄭 大世(川崎)、柳沢 敦(京都) 14点
5 アレッサンドロ(新潟) 13点
【J2最終順位(一部抜粋)】
1 広 島 100
2 山 形 78
3 仙 台 70
4 C大阪 69
チーム名右側は勝ち点
<コメント>
今シーズンも混戦となったJリーグJ1。昨シーズンは優勝争いで最後にドラマがあったが、今シーズンは残留争いでドラマがあった。
勝っても他チームの動向次第でJ2降格の可能性があった千葉は0−2と劣勢に立たされた。しかし火事場の馬鹿力とも言うべきか、途中出場した選手の活躍で後半30分辺りから怒涛のゴールラッシュでFC東京を粉砕しJ1残留へ望みを繋いだ。その後、対象となっていた磐田と東京Vが共に敗れた為、最も降格の可能性が高かった千葉が一気に15位に浮上し、降格圏内から脱出した。シーズン途中から指揮を執ったミラー監督が瀕死の状態だったチームを再建しJ1残留に大きく貢献した。また、途中加入した選手の活躍も光った。かつてオシム氏が息吹を与えた、古河電工からの流れを汲む伝統ある同チーム。来シーズンはイギリスから来た救世主の下で、どのような戦いを繰り広げるのだろうか。
そして優勝争いは、前節終了時点で数字上優位に立っていた鹿島アントラーズが2連覇を果たした。小笠原選手らを欠いても代わりに出てくる選手がキッチリ仕事をこなす選手層の厚さや世代交代が上手くいっている事を印象付けたシーズンだったと思う。来シーズンは前人未到のリーグ3連覇、悲願のアジア制覇に挑む事になる。W杯予選もあって、今年経験しているとは言え、選手にとってはタイトなシーズンになる事は間違いなさそうだがそれらが達成出来た時、黄金時代の再来と言えるのかも知れない。
一方でその鹿島とかつてタイトルを争った磐田、Jリーグ創設期、タイトルを総なめにした東京V(前V川崎)が共に降格圏に落ちた。最終戦が始まる前から選手の去就問題が大きく取り上げられた両チームにとって、落ち着かない日々が続いた。ただ磐田にはまだJ1残留の道が残されている。最後に意地を見せる事が出来るだろうか。(対戦相手がベガルタ仙台という事もあり、個人的にはそちらを応援したいのだが・・・。)
ここ数年、覇権を争ってきた浦和やG大阪が共に優勝争いの話題に上る事無くシーズンを終え、磐田や東京VがJ1残留争いの話題に上るなど、Jリーグは新たな時代に突入したと言えるのかも知れない。果たして鹿島の3連覇はあるのか。それとも浦和が新たな指揮官の下で復活するのか。はたまた群雄割拠の時代の幕開けとなるのか。そして日本のクラブのACL3連覇は・・・。来シーズンのJリーグも色んなドラマが展開される事を期待したい。
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