レースは最後の直線で、昨年ウオッカの前に立ちはだかり3つのGTタイトルを獲得したダイワスカーレット、今年のダービー馬ディープスカイ、そしてこのレース1番人気に推されたウオッカ、3頭の叩き合いとなり長い写真判定の結果、ウオッカが差し切った。2着ダイワスカーレットとの差はわずか2センチだった。
ウオッカに騎乗した武豊騎手は、今年GT2勝目で、秋の天皇賞は昨年のメイショウサムソンに続く連覇(3人目)。天皇賞は春秋合わせて11勝目となり「平成の盾男」の面目を保った。
【第138回天皇賞競走成績】
1着 ◎ウオッカ 武 豊 1分57秒21
2着 ○ダイワスカーレット 安藤勝己
3着 ×ディープスカイ 四位洋文
4着 △カンパニー 横山典弘
5着 △エアシェイディ 後藤浩輝
<コメント>
競馬史上に残るであろう今年の天皇賞。最後の直線での叩き合いは「見応えがあった」と言う言葉では足りないくらいの、まさに名勝負だった。
昨年、牝馬としておよそ半世紀ぶりにダービーを制したウオッカ。そのウオッカをことごとく破ったダイワスカーレットのライバル同士に、今年のダービー馬ディープスカイを加えた、いわゆる「3強」が前評判通りの強さを見せ付け、東京競馬場に駆けつけた約12万人やテレビなどで観戦していた競馬ファンを酔わせた。
まずは、ダービー、安田記念に続いて東京競馬場で3つ目をGTタイトルを獲得したウオッカ。これまでダイワスカーレットとの直接対決では前を行くダイワスカーレットを捕らえ切れず敗れるケースが多かった。毎日王冠のレースは、それを意識した先行策かと思っていたが、今回は正攻法で挑み、初めて捕らえ切った。相手が長期休養明けと言う事もあるだろうが、ここで勝たないとライバルにはもう勝てない、と陣営も意気込んでいただけに喜びもひとしおだろう。
また騎乗した武豊騎手も、今シーズン騎手リーディングトップの座にはいるが、大きなレースで勝つ事が出来なかった。またウオッカに乗ってからも然り。優勝が決まった後に、珍しくガッツポーズを見せていたが、それがここまで苦しんだ事を物語っていた。
2センチ差でタイトルを逃したダイワスカーレットだが、この馬が名勝負を演出し、最も強いレースをしたと言っても過言ではないだろう。前半ハイペースでレースを作りながら、後半もバテる事がなく食い下がった。長期休養明けを考えると驚異的な走りである。それにしても1着との差は僅か2センチとは・・・。今日の新聞にも写真判定の結果が掲載されていたが素人目には同着にしか見えなかった。ドラマは時に非情な結末をもたらすのである。
3着のディープスカイも最後はウオッカに及ばなかったが能力の高さは見せた。ただ、1コ上の女傑2頭を追い越すにはまだまだ経験が足りなかったと言う事だろうか。
僅か2センチ差という劇的な結末だった今年の天皇賞(秋)で主役を演じたウオッカとダイワスカーレット。昨年から続くライバル同士の戦いは、今年少なくともあと1戦は対決が見られそうである。次はどんなシナリオが用意されているのか注目したい。
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